2010.07.01 Thu
【私的音楽評】NO,54 山下達郎「IT'S A POPPIN' TIME」担当:長谷川

【山下達郎「IT'S A POPPIN' TIME(イッツアポッピンタイム)」 】

結局の所音楽を聴けば聴くほど、1960年~70年の音楽に行き着いてしまう。
最近聴くCDはこの年代を物を選ぶか、この年代の「臭い」を感じるCDを聴いている。
何故この時代の音楽を何度も聴くのか・・・・
理由は簡単。
今聴いても「だささ」を感じないから。
古さを感じないし、浮ついてないし、しっかり根が生えている感じがして、聴く度に新鮮な気持ちになる
80年代の曲を聴いている時は「懐かしいなぁ、高校時代を思い出す」とか、そういう聴き方になる。当時の思い出と曲が強くリンクしているせいもあるのか、少し気恥ずかしさを感じてしまう。
さて、今回取り上げるのは70年代の至極のライブアルバム山下達郎のIT'S A POPPIN' TIME(イッツアポッピンタイム)です。
このアルバムを聴いた経緯は良く覚えていないけど、やっぱり24~5歳のバンドマンの時に誰かに借りたのが最初だと思う。
もうこの頃になると先輩や友人からかなり情報はもらっていたので、いろんな音楽は聴いていたけど、まだまだ知らない素晴らしいCDがたくさん・・・・(今でもそうだけど)。
このアルバムを初めて聴いた時は本当に衝撃的だった。
まずはメンバー。
ドラムは村上ポンタ秀一、キーボードは坂本龍一、ベースは岡澤章、ギターは松木恒秀、コーラスにはなんと吉田美奈子・・・
サックスは土岐栄史で、土岐麻子が娘と知った時はなんだかとても嬉しかった。
そして演奏の完成度。
ライブ感・グルーブ感があるのに、素晴らしく正確な演奏と歌声・・・
ドラムは僕が最も好きなポンタさんですが、あのタイム感はありえない。ずれるかずれないかのギリギリの所にスネアの音が響き、聴いているだけでスティックの残像が見えてくる・・・・
おっと、このままだといくらでもかけてしまいそうなのでこの辺で。
ちなみにこの時の山下達郎は商業的にはあまり成功しておらず、ミュージシャンの拘束時間が少なく予算のかからないライブ録音であればリリースできるという苦肉の策だったそうです。
しかも、このアルバムのレコード会社の評価は低かったらしい・・・
でも、でもですね、
良い物はユーザーにきちんと伝わるんです!!
レコード会社がなんだ!!
良い物であれば何年も何年も何年も聞き続けたいと思えるのです!!
「良い音楽を創る」
このシンプルで難しい課題をクリアした音楽が6~70年代には多いということなのでしょうね。
この時代がリアルタイムの皆さんがとても羨ましいです。
▼You Tubeでチェック!!ギターのフレーズも格好いいし、ドラムのタイム感が感じられる素晴らしい演奏です
http://www.youtube.com/watch?v=C5B0y5E8-Ws
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| 週刊木曜日私的音楽評 | 22:03 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
たしかに発売当時
「マニア絶賛」の評価を得ていたね。
つまり
オタクミュージックだったんだ。
| 素潜り大将 | 2010/07/02 20:04 | URL | ≫ EDIT