2011.08.18 Thu
【私的音楽評】NO,110 ニシセレクト31/エクソダス

猛暑と唐辛子とラム酒と
暑すぎる。
あまりにも暑いので昨夜は鍋焼きうどんにした。
おまけに大量のキムチと七味と山椒のトッピングだ。
もちろん冷房無しの室温39度。
暑い、熱い、辛い。辛い、熱い、暑い。
たれる鼻水、したたる汗、しびれる唇。
鍋底のネギを口に入れ、最後のスープを飲みきった。
完食。ざまーみろだ。
しかしまだ物足りない。猛暑自虐に火が付いた。
俺はジョッキにクラッシュアイスをぶち込み、
大量のラム酒にレモンを搾り、一気に飲み干した。
40度のアルコールと唐辛子が胃袋の中で仁義なき戦いをはじめる。
上等じゃねーか。もう一杯いこうか。
ここまでくると、もうろうとする意識が快感だ。
「けっ、うるせーんだよアナウンサー」
不良化したオヤジにはNHKの顔がムカつく。理由は不明。
ジョッキ片手にCDラックの前に座り込む。
猛暑と唐辛子とラム酒にマッチする音楽はなんだ?
夏は達郎?そりゃ坊やのセリフだ。
AC/DC?やかましいだけだ。
マイルス・デイビス?理屈っぽいな。
CDに触れる指が汗で滑る。咽を落ちるラム酒が熱い。
「おお、これだ、これ」
プレーヤーをフルボリュームにしてスイッチON。
♪エクソダス!ムーブメン ジャー ピーポー
(脱出、それは、神に仕える者たちの運動だ!)
俺にはボブ・マレイが歌う神がよくワカラン。
ワカランけど気持ちいいのだ。浮遊した意識が神に近づく、オオオ!
と、
振り向くと妻が立っていた。目が三角だった。
神の化身ボブ・マレイも、わが家の山の神には勝てない
ボリュームを「1」にして、俺は汗で濡れた床に正座した。

http://www.youtube.com/watch?v=kS_tRl1JJSY&feature
エクソダス/ボブ・マレイ&ザ・ウェイラーズ(1977年)
スポンサーサイト
| 週刊木曜日私的音楽評 | 16:41 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑