2011.03.24 Thu
【私的音楽評】No.90ニシセレクト26「いま生きているということ」

いま生きているということ

谷川俊太郎さんの詩『生きる』を知っていますか?
その詩はこんなふうにはじまります。
生きているということ
いま生きているということ
それは….
これ、だれにでも書き出せます。
たとえば僕ならば、
生きているということ
いま生きているということ
それは揚げたてのコロッケをほおばること
それはカフェオレを飲む妻の横顔を眺めること
生きているということ
いま生きているということ
それは来月の仕事の企画を練り上げること
それは暖かいふとんの中で眠れること
生きているということ
いま生きているということ
それは人間が助け合う姿に涙をこらえること
それはバスで隣り合った赤ちゃんにウインクすること
ほらね、誰にでも書けちゃいます。稚拙だっていいんです。
そして書き出そうとする自分は
自分に問い掛けています。
幸せって何だろうかを。
生きるって何だろうかを。
『生きる』は1950年代に発表された作品です。
幾人かの作曲家が合唱曲としても発表しています。
また1976年にフォークソングの大御所小室等さんも、
谷川さんとのコラボレーション作品として歌っています
今回は、その曲を紹介します。
少し長い歌ですが、ぜひ聴いてみてください。
そして、
生きているということ
いま生きているということ
それは….
その先をあなたなりに書いてみてくだい。今だからこそ。

小室等+谷川俊太郎『いま生きているということ』
http://www.youtube.com/watch?v=bkFz3tjUuDs&feature=player
谷川俊太郎『生きる』
http://www7.ocn.ne.jp/~mitsue/ikiru.html
| 週刊木曜日私的音楽評 | 19:19 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑
Bob Dylan の "廃墟の街"に匹敵するスケールの大きさ。
寄せては返す大きな波…。
| フリーバード | 2011/03/25 22:03 | URL |